製作年 | 1981年(昭和56年) | |||||
作品名 | 悪霊島 | |||||
スタッフ | 製作/角川春樹 原作/横溝正史(角川文庫版) 脚本/清水邦夫 監督/篠田正浩 プロデューサー/橋本新一・飯泉征吉 撮影/宮川一夫 美術/朝倉摂 音楽/湯浅譲二 録音/西崎英雄 照明/佐野武治 編集/浦岡敬一 音楽制作プロデューザー/高桑忠男 助監督/松永好訓・永井正夫 記録/小山三樹子 衣裳/新井喜一(京都衣裳) 製作担当者/三島巌 スチール/遠藤功成 製作/(株)角川春樹事務所 衣裳協力/鈴乃屋 |
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キャスト | 金田一耕助/鹿賀丈史 磯川警部/室田日出男 三津木五郎/古尾谷雅人 真帆・片帆/岸本加世子 松本克子/中島ゆたか 越智多年子/大塚道子 広島の御寮人(玉江)/二宮さよ子 尾道の御寮人(澄江)/宮下順子 浅井はる/原泉 広瀬警部補/武内亨 妹尾四郎兵衛/嵯峨善兵 誠/氏家修 勇/草間正吾 荒木定吉/鷹瀬出 老漁夫/浜村純 女中とめ/根岸季衣 刑部辰馬/多々良純 刑部守衛/中尾彬 刑部大膳/佐分利信 越智竜平/伊丹十三 吉太郎/石橋蓮司 巴御寮人・ふぶき/岩下志麻 |
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公開日 | 10月3日〜 | |||||
配給 | 東映(株)・ヘラルド | |||||
備考 | サントラ盤/イースト・ワールド・レコードWTP-90108、ZH-1046 (演奏/東京コンサーツ・オーケストラ) 特別主題歌/オデオン・レコードEAS-17158 (レット・イット・ビー ゲット・バック/ザ・ビートルズ) |
※パンフレットより、おいしいとこだけ(^^)抜粋 | |
小森和子: | ○鹿賀さんて人は新劇出身の方らしく時々キッとした眼をして、古尾谷さんとの コンビで今までと違った金田一のムードがでて(略) ○若い俳優さんが皆いいのね、鹿賀さんは石坂浩二さんのムードで、 もうちょっとシャープですごくいい味を出してる(略) |
横溝正史・ 角川春樹 (対談): |
○角川:過去においては、片岡千恵蔵、石坂浩二、最近では、西田敏行、古谷一 行らが金田一耕助を演じていたんですが、鹿賀君の金田一はいかがでしたか? ○横溝:いいねぇ(笑)。あれは、終始一貫活躍するね。 ○角川:そうですか(笑)。 ○横溝:良かった。これまでの中では、最も金田一耕助に似てるんじゃないの。 僕は、『Gメン75』でひいきだったから、彼がやるならいいだろうと思っていた。 うってつけすぎる位、うってつけだったね。 ○角川:そうですか。これはもう本人が聞いたら喜びますよ(笑)。鹿賀丈史という キャラクターは、より現代的なナイーブさというか、同時代性を身につけている人 なんですよね。これは逆に言えば、鹿賀君にとっての幕開けの仕事になると思う んですよ。これから、彼は第一線級の役者になると思います。(略) ○横溝:とにかく、鹿賀丈史が、最後の金田一耕助として、本当に良かったと思っ てる。 ○角川:ありがとうございます。 |
撮影余話: | ○警察犬に犯人と間違われた金田一探偵 ○刑部島山中の廃村で金田一耕助が野犬に襲われるシーンの撮影を滋賀県 余呉で行った時のこと。警察犬訓練所から借りて来た犬たちはいかにも獰猛 そうで一度喰いついたら絶対放さないという面構えの犬ばかり。鹿賀金田一さん としてはいさゝか不安になり「大丈夫かい、咬みついたりしないだろうね」と確か めると調教師がついているから大丈夫、命令されたこと以外はしないというので 一安心。テスト中は何事もなく、犬達もまあまあうまく動いてくれたのだが、いざ 本番という時、鹿賀さんの迫真の演技につりこまれたのか、例のおカマ帽に ハカマ姿という、うさんくさい格好に刺激されたのか、犬達の中の一匹が、腰に ガブリ。鹿賀さんの口から思わず苦痛のうめきと共に、「間違えるな、俺は探偵 だぞ!」というセリフがついて出たが、犬にわかるはずもなく調教師が飛んで来る まで咬みっぱなし。幸い大したケガでなく、ホッとした鹿賀丈史探偵いわく、「俺、 詐欺師にスゴク魅かれていて、いつか詐欺師の役をやりたいって思っているんだ けど、さては、警察犬に見破られたかな」とかく撮影には危険がつきものだが、 この程度で済んでスタッフはやれやれと胸をなでおろしたことだった。 |